1ヶ月以上、間が空いてしまいました。
さて、しばらく前に田村正和さんの訃報がありましたが、関西テレビでは夕方近くに「古畑任三郎」の再放送をやっています。
10年ほど前からそうでしたが、最近はその頃にもましてまたか・・と思うぐらい頻繁に、昭和から活躍されてきた方の訃報に接することが多くなった気がします。
今年になってから亡くなられた方、田村正和さん以外で今思いつくだけでも、田中邦衛さん、福本清三さん(時代劇の斬られ役をされていた方。以前初めての主演映画を映画館に観に行き、そこで御本人とお会いしたこともありました。→
ブログ記事)、綿引勝彦さん、瑳川哲朗さん、あと、作詞家のなかにし礼さん、新喜劇のチャーリー浜さん、渡鬼の橋田壽賀子さんとか。
それと個人的には、ルパン三世の作画をテレビの1stシリーズから長く担当されていた大塚康生さんの訃報にも寂しさを感じました。
実は以前にも、昭和から活躍されてきた方の中で特に印象に残っている方、影響を受けた方、大好きな作品を手がけられた方の訃報に際しては、その都度、自分の想いや思い出をupしようかと考えたこともありました。
例えば田村正和さんの場合、「古畑任三郎」などは誰もが知る代表作ですが、私が古畑以上に印象に残っているのは、小学生の時にNHKで放送されていた「鳴門秘帖」という吉川英治原作の時代劇で、主役の法月弦之丞を演じておられました。
スタジオ撮影のドラマで、少年ドラマシリーズのことを書いた時にも言及したような70年代らしい(?)セットの拙さが目立つドラマではありましたが、独特の謎めいた雰囲気、オープニングの音楽、祖母と一緒に見ていたというシチュエーションなども含めて思い出と印象に残るドラマであり、こんな感じで当時の個人的な記憶から、その人やその人が関わった作品にまつわる想いを記していくことができるんじゃないかと一時は思いました。
私のブログの更新ペースでは間に合わない、その都度書いていくとブログの記事が全て追悼記事になってしまうと思ってやめましたが、西城秀樹さんなどについては特別にブログでも追悼させていただきました。
さて、ムダに前置きが長くなりましたが、今回、4月に亡くなられた作曲家の
菊池俊輔氏を取り上げようと思ったのは、そのご活躍の度合いに比べて、あまりにも注目されていないからです。
筒美京平さんや作詞家の阿久悠さんが亡くなられた時はニュースにもなり、名曲特番も組まれたりしましたが、
菊池俊輔さんの曲は人気歌手に提供する曲ではなく、ドラマやアニメ、映画用の曲であったがゆえに一般にはほとんどお名前が知られていないというのがあるのでしょう。こういう時こそ、当ブログの出番(笑)
それでは、
菊池俊輔さんの残した名曲の中から、私の好きだった曲、印象深い曲をいくつかピックアップしてみます。
ドカベン(1976-1979年)より、
がんばれドカベン(オープニングテーマ)菊池俊輔さんが
主題歌からエンディング曲、劇中に挟まれる短い挿入曲に至るまでトータルに関わられた作品はいくつかあって、ドラえもん(テレ朝版 1979〜)やDr.スランプアラレちゃん、ロボコンなどもそうなのですが、その中でも私が当時一番ハマって見ていたのは、「ドカベン」でした。
ドカベンには主要な選手のテーマ曲がそれぞれあって、岩鬼のテーマ曲だった
「♪花は桜木、男は岩鬼〜」や
「♪ズ〜ラ、ズ〜ラ、殿馬ズ〜ラ〜」という殿馬のテーマ曲、
「♪あなたの笑顔が見たいから〜」という女性ファンからの里中ちゃん応援歌なども、全て菊池さんの作曲だったようです。
あと、甲子園大会が始まる時などに決まってかかっていた
「光る青春今ここに」という爽やかな曲も覚えています。
仮面ライダーV3(1973 - 1974年)より
戦え!仮面ライダーV3(オープニングテーマ)昭和の仮面ライダーシリーズの曲もまた、菊池俊輔氏の手によるものです。特に私が今でも覚えており、当時も好きだったのは「仮面ライダーV3」の曲。
V3の曲って、ライダーシリーズの中で一番じゃないですか? ドラマの出来やライダー役を演じた宮内さんの格好良さ(女子から見てもカッコ良いと思っていましたw)もあって、歴代一の人気作だったようですが、このOPの曲もまた秀逸でした。
♪力と技の風車が回る 父よ、母よ、妹よ〜 のサビの部分の曲がいいですよね〜

子供心にもこの歌詞はグッと来ていました。
超人バロム・1(1972年)より
ぼくらのバロム・1(オープニングテーマ)
友情のバロム・クロス(エンディングテーマ)菊池俊輔さんは番組用の曲を数多く作っておられ、しかも耳に残る名曲が多いことから、ブログに載せるに当たっては取捨選択しないとなりません。
特撮ドラマの中で、V3と同じぐらいあるいはそれ以上に印象に残っている(今でも歌えるぐらい)テーマ曲として外せないのが、この「超人バロム1」の曲です。
バロム1のOPでは
♪二人が一人 バロローム〜 のサビのところでめちゃ気持ちが盛り上がりますが、EDでも、最後の方の
♪俺たち二人でバロ〜ム1 の後からの曲の切り替わりというか流れ方が好き。「エージェント」という言葉が、子供の頃は意味がわからなくて「歌い流して」いた記憶があります^^
少年探偵団(1975-1976年)より
行くぞ! BD7(オープニングテーマ)どうしても外せなくて、特撮系の中からもう1つ曲を選びました。
♪みんなで みんなで みんなで進めば怖くはないさ〜 僕らは仲間だ兄弟だ〜大抵好きな曲って、サビだったり転調の部分だったり肝の部分があるものですが、この曲は不思議な曲で特にここというポイントがないのに(最後の ♪BD7は少年探偵だ〜ん のところが一応盛り上がり部分になるのかな)、いい曲。 終始、キャッチーなメロディーラインで進んでいくんですよね。
それと、番組のOPにしては曲が長めで、間奏が途中に入るのがまたいい感じです。
同じ系統のドラマでは「5年3組魔法組」の曲も菊池俊輔さんが手がけておられました。
キイハンター(1968 - 1973年)より
非情のライセンス(オープニングテーマ・主題歌)以前、
「大人の哀感がたまらない!! 私が大好きだった、昭和の刑事・アクション・サスペンス(ミステリー)ドラマの主題歌・挿入歌集!」 という記事で、大好きな昭和のテレビ番組主題歌の中でも挙げさせていただきました。
クールでカッコよくて最高じゃないですか?!!
ちなみに、
菊池俊輔さんの作られた曲の中で私がベストと思う曲も、この曲です。
この曲には、このように音楽だけのバージョンと、野際陽子さんの歌入りのバージョンと2種類あります。
どちらも良いのですが、私はどちらかというと曲だけのバージョンの方が好きですね。
楽器が凄く効いてる曲だと感じますし、曲も演奏も最高です。
Gメン'75(1975 - 1982年)より
Gメン'75のテーマ(オープニングテーマ)キイハンターに引き続き、次に始まったドラマの曲も菊池さんが手がけておられました。
泣く子も黙る「Gメン'75」、そのオープニングテーマです。
歌の入らない曲ですが、私は途中の、女声のスキャットで転調していく部分が凄く好きです。
♪HaHaHa〜n〜〜 FuFuFu〜〜〜 (ラララ〜だったかな?) 女の人の声も雰囲気があって素晴らしい!!
。Gメンのこの曲、放送されていた部分だけでも十分良いのですが、
フルバージョンがまたいいんですよ。
哀愁漂うメロディーラインがなんとも言えません。
Gメンに関しては、
Gメン'75(1975 - 1982年)より
追想(第59 - 144話エンディングテーマ)しまざき由理さんが歌っていたエンディング曲もよかったんですよね〜

この曲も
以前取り上げました。
しまざき由理さんが歌っておられた中では、この他に
「面影」という曲もあって、こちらの方がEDとしては有名なようですが、私の記憶に一番残っているのはこの「追想」という曲です。
もちろん「面影」もとても良い曲で、これも菊池俊輔さんの曲です。
歌謡曲調で泣きが入っている感じがいいんですよね〜。
そして最後に、
タイガーマスク(1969 - 1971年)
行け!タイガーマスク(オープニングテーマ)
「タイガーマスク」のOPとED曲もこの方でした!
劇中に時々入る、哀愁を帯びたギターメロディーも菊池さんの作った曲だったのかも知れないですね。
なんで「タイガーマスク」を最後に挙げたかというと、小さい頃に再放送で何度も見ていてこの曲も口ずさめるほどに覚えているからというのもあるのですが、最近、youtubeの東映アニメーションの公式チャンネルでタイガーマスクを少し見直しているんですよ。
またいつかブログで取り上げることはあるかも知れませんが、ある特定の観点からハマりつつあって、ここでも挙げさせていただきました。
さて、延々と動画とともに挙げていたらキリがないのでこのあたりにしておきますが、菊池俊輔さんが曲を提供されたアニメやドラマの中で私が当時少しでも見ていたものを、以下に番組名だけ列挙しておきますね。(上に挙げたものも含む)
↓
<ドラマ・特撮>・キイハンター ・なんたって18歳! ・仮面ライダー ・仮面ライダーV3 ・仮面ライダーアマゾン
・仮面ライダーストロンガー ・超人バロム・1 ・クレクレタコラ ・がんばれ!!ロボコン
・少年探偵団 ・Gメン'75 ・遠山の金さん(杉良太郎版 ※主題歌の「すきま風」は菊池氏の曲ではありません)
・赤いシリーズ(疑惑〜嵐 これも主題歌は別の方が手がけられたものが多い)
・宇宙鉄人キョーダイン ・5年3組魔法組 ・暴れん坊将軍
・80年代大映ドラマシリーズ(スチュワーデス物語、ヤヌスの鏡、スクール☆ウォーズなどなど。これも、主題歌は手がけられていないパターン)<アニメ>・タイガーマスク ・侍ジャイアンツ ・アラビアンナイト シンドバットの冒険 ・ポールのミラクル大作戦
・ドカベン ・ドラえもん ・Dr.スランプ アラレちゃん
この他、
ラ・セーヌの星やミラクル少女リミットちゃん、バビル二世、UFOロボグレンダイザーあたりも、菊池先生の曲です。
上のカッコ書きでも書いたように、特にドラマに関しては、OP、EDなど主要曲の作曲は担当されていないけれど、劇中で使われる短い挿入音楽などを作っておられたというパターンも多かったようです。
世間的にはそこまで有名ではないけれど、その業界では知らない人はいないという菊池俊輔さんのようなプロフェッショナルな方がたくさんおられて、素晴らしい作品やカルチャーが生まれてきた。
おかげで得難いたくさんの楽しい思い出ができたわけですから、感謝しています。
<追記>↑ 田村正和さん主演の時代劇「鳴門秘帖」について、「昭和テレビ大全集」さんが当時の資料とともに語られているyoutubeがありました。何年か前にBSで再放送されたこともあったようですね。
できたらNHKの地上波で再放送してほしいなあ。この時の田村正和さん、まだお若くてビジュアルもかっこよかったんですよ。
次回はまた、「寅さん考」に戻ります〜
スポンサーサイト
スタジオセットも今から思うと本当にびっくりするぐらい簡素ですし、ああいうしつらえの時代劇・ドラマは昭和ならではだなあと思います。
チャンバラトリオのコントでそんなネタがあったんですか? や〜まさに昭和の子供の頃から見てたのに、全然覚えてないし多分知らないですよ。よく覚えておられますね
もうすぐお正月ですが、お正月の演芸番組にはチャンバラトリオさんはよく出てましたね。染之助・染太郎さんとか牧伸二さんとか。ああいう演芸・お笑い番組のノリ自体が懐かしい。
タイガーマスクはメロディーもキャッチーで乗りやすいですよね!そう、そして冒頭のセリフ、これは必須(笑)
タイガーマスクって、今見るとかなりグロいですよね。あの虎のマスク、敵も見た目からしてえげつないのが出てくるし、反則だらけだし、スプラッタシーンも多くて^^; それをあの頃はみんな普通に見ていたという(笑)
そうですね、今なら無理かも。最近のアニメも凶暴なシーンはありますが、タイガーの方が生々しいですよね。