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ソラリスの時間

昭和(1960-80年代)の懐かしいモノ、ヘンなモノ満載!!! 脱力系 or ココロトキめくノスタルジックワールドへご案内〜!

私の好きな70年代のNHK少年ドラマシリーズ(1)「なぞの転校生」

前回、「男はつらいよ」の第1回目の記事をUPしたばかりですが・・
ここでいきなりですが、NHKで放送されていた「少年ドラマシリーズ」についての記事を間に挟みたいと思います。
気まぐれでスミマセンです(苦笑) 寅さんについてはやっぱりもうちょっと色々と深めてから書きたいと思い、改めて3月あたりから再開ということにします。


実は今から14年前の2007年頃、私はにわかに少年ドラマシリーズの見直しにハマっておりまして、旧ブログに簡単な感想文みたいなのを書いていたのですが、それを今回リライトしてソラリスの記事としてUPし直してみようと思います。当時見ておられた方、記憶のある方も多いかと思いますが、

『NHK少年ドラマシリーズ』とは・・
1972〜1983年にNHK総合テレビで放送された、主に小中学生向けのテレビドラマシリーズ。
夕方18時頃から2、30分間の枠で放送され(何週かに渡って放送される連続ドラマ形式の作品が大半)、原作小説をドラマ化したものが多かった。SFものを中心に、コメディ、中には海外作品などもありました。


収録テープが上書きされることが多かった時代のため、映像が残っていない作品が多く、全ての作品を見直すことは不可能ですが、当時の視聴者からの提供などにより一部の作品に関しては、NHKアーカイブスやDVDで全話を視聴することができます。 2007年頃、私も視聴するために大阪・谷町四丁目のNHKに何度か通いました。


987-60少年ドラマシリーズなぞの転校生2-1


↑その頃、書店でこんなムック本も買いました。少年ドラマシリーズの記念すべき第1作「タイム・トラベラー」の続編「続タイム・トラベラー」からの場面。

「タイム・トラベラー」は、筒井康隆氏原作の「時をかける少女」の最初の映像化作品で、少年ドラマシリーズのアイコン的存在ともなっている人気作。
ですが、放送年が1972(昭和47)年ということもあってか私には観た記憶が殆どありません(この「殆ど」というのがミソなんですよね。当時自分も見たのではないかとうっすらと感じる何かがある、なぜ?)。

NHKアーカイブスでは唯一残る最終話を視聴しましたが、過度にエモーショナルな演出やアレンジを排した、それ以降の「時かけ」にはないぎこちなくも硬質な雰囲気が印象的でした。
「ジェットストリーム」の城達也さんが、「世にも奇妙な物語」のタモリさんのごときナビゲーターとして出演されているのも驚きましたね。この映像で城達也さんのお顔を初めて拝見しました。「世にも奇妙な〜」の構成の元ネタはこちらだったのか?



さて、シリーズ中、私が確かに見た記憶があったのが「なぞの転校生」というドラマで、「タイム・トラベラー」の最終話を観た後で全話を視聴したのですが、そのドラマが醸し出す独特の空気感に魅了され、しばらくしてからDVDまで購入してしまいました。(全話分の映像があって本当に良かった!)


987-60少年ドラマシリーズなぞの転校生1


「なぞの転校生」 1975(昭和50)年 11/17〜12/3 放送

東京郊外の中学校にやって来た抜群の学力と運動神経を備えた転校生・山沢典夫。
同じ団地の隣室に住む岩田広一は、典夫が不思議な力や道具を使うこと、暗闇に異常に怯えることなどを知る。
そして、典夫の周囲で次々と巻き起こる不可解な事件に、彼への疑惑が次第に深まって行く。
眉村卓の原作を元に制作された学園SFの傑作。 (DVDの説明書きより引用)



「なぞの転校生」は、一言で言うと、1970年代という時代が凝縮されているドラマです。


● ジュブナイルSF・社会派SF全盛だった時代を象徴!核戦争への危機感と科学の進歩の功罪がモチーフに

ドラマ後半、謎の転校生・山沢典夫の正体とともに、彼を通して核戦争の恐ろしさを、岩田君、そして視聴者は知ることになります。

「なぞの転校生」は、1967年に刊行された眉村卓氏の同名のSFジュブナイル(小中学生向け)小説が原作。
筒井康隆氏の「時をかける少女」もそうですが、60年代後半から70年代は、他にも光瀬龍氏、豊田有恒氏などのジュブナイルSFが人気を博し、日本におけるSF全盛期とも言える時代でした。
あの小松左京氏も、当時、ジュブナイルSFも手がけられていました(実際、ここに名前を挙げた中では、豊田有恒氏以外の作家の作品は一部が少年ドラマシリーズでドラマ化されている)。

またその作品のうちの多くが社会派SFだったのも特徴で、反戦や反核、反ファシズムをテーマにしたもの(思えば、当時は終戦からまだ2、30年ほどの頃でした)、また自然破壊や公害問題が深刻だった時代背景から、科学の進歩の功罪を問うテーマの作品も数多くありました。

「なぞの転校生」もそうした時代背景に根ざした典型的な作品で、このようなテーマを扱う作品が最近では多くないこともあり、時代を感じます。 今はタイムスリップもの以外は、SF的な作風は流行らない感じになっていますよね。



● レトロフューチャー香るOPとEDのコンビナート空撮映像! 不穏なBGMもいい感じ




OPとEDの映像は、東京の工場地帯を上空から映したもの。
これが、団地と一緒で、今見るとなぜか芳しき「レトロフューチャー」の香りに満ちています。

70年代の工場地帯なのに、いや70年代の工場地帯だからこそ、近未来的に映るんですよね。昔のSF映画に登場する無機質で硬質な景色を想起させる、「懐かしき近未来」を感じます。
そして、このバックに流れる音楽がまた、不思議さと不穏さをたたえていて良し

ちなみに、このOPとEDの映像と音楽は、私がこのドラマの中で覚えていたそう多くない場面・要素のうちのひとつです。
昔のドラマを見るたびに思うのですが、どうも肝心の本筋より、こういうOPやED、音楽に対する記憶力の方が私の場合は優っているようです(^^;)



● 懐かしの「スタジオ収録ドラマ」、その拙さと素朴さが懐かしい!

私の1970年代の記憶に、NHKはスタジオ収録のドラマが多かったというのがあります。
スタジオ収録と言うと、今でも民放NHK問わず、屋内シーンはスタジオが多いんじゃないの?となりますが、セットが入念に作り込まれた屋内シーンばかりではなく、セットが一部にしか施されておらず、ほぼスタジオ感丸出しの状況で撮影されているシーンも多いのです。

朝ドラや時代劇でも、そういった素朴さ(低予算)全開のスタジオ収録の作品または場面があったことを覚えていますが、「少年ドラマシリーズ」に関しては特にそうした体の収録の作品が多かったと思います。
「なぞの転校生」もそのひとつで、事実、セットのショボさは否めないのですが、そこが今見ると懐かしく新鮮なのです。 ここでも、ザ・70年代が炸裂しています☆


987-60少年ドラマシリーズなぞの転校生4


● 「硬」がキーワード! 過剰な感動演出を排したクールで硬派な作風ほか

OPとEDについて書いた時にも「無機質で硬質な背景」という表現をしましたが、この「なぞの転校生」そして少年ドラマシリーズのみならず、60年代後半〜70年代(半ばぐらいまで)のドラマ全般で浮かんでくるのが、「硬」というキーワードです。
当時はウルトラマンシリーズの人気絶頂期でしたし、その他の子供向けの特撮作品も百花繚乱の時代でした。
かたや、大人向けのドラマに目を向けると、いわゆるハードボイルドなアクションドラマや刑事ドラマが人気だった時代でした。

70年代頃というと、寅さんのような情緒的な作品のイメージがあるかと思いますが、むしろ現代のドラマの方が全体的にはエモーショナルな表現が過多のように思います。

「ザ・ガードマン」あたりを、現在の刑事・警察ドラマと比べていただくとわかりやすいかと思いますが、60年代末〜70年代のドラマの方が語り口も演出も淡々としていてクールです。
それは裏を返せば、現代の作品の方が柔軟でこなれていて、視聴者側から見て気持ちが入りやすい作りになっているとも言えます。
しかし、ジャンルは異なりますが、例えば「ドラえもん」(「おばあちゃんの思い出」「結婚前夜」)などにおいて現在では泣きの要素が過剰なほどに強調されているのを見るにつけ、やりすぎじゃないかという違和感が拭えない・・。

「なぞの転校生」での、転校生役の星野利晴さんの(役柄もあってのことでしょうが)不器用で硬い演技をはじめ、諸々における硬派でケレン味の無い作りが今見ると拙くも清々しいのです。


987-60少年ドラマシリーズなぞの転校生3


ちなみに、私がこのドラマの中で一番好きなシーンは、たぶん第7話ぐらいだったと思うのですが、転校生・山沢典夫と岩田広一が団地の屋上で夜空の星を見上げながら話すシーンです。
人間や世界に対する不信感と孤独感を強く抱えていた山沢君が、初めて心を許した友達に優しい笑顔を見せて話す姿がせつない。このシーンは良かったですね

また、OPとEDの映像・音楽以外で私が覚えていたのは、岩田君の顔(岩田君を演じた高野浩幸さんは、当時子供心にも「都会の子らしい顔つきをしてるなあ」と思って見ていました。田舎にはあんな顔つきの男子はいなかったから(笑)バロム1にも出ておられたから、そこで覚えた可能性もあるかも)と、山沢君のたどたどしいしゃべり方、あと、本当にうっすらとですが山沢君の弾くピアノの音にすい寄せられるように人が集まってくるシーン、、このあたりでした。その他は殆ど忘れていました。

先生役で「サインはV」の岡田可愛さんが出演されていますが、この時の岡田可愛さんの方が「サインはV」の時よりも、文字通り美人で可愛くて私は好きです。



というわけで、今回は1975(昭和50)年放送のNHK少年ドラマシリーズ「なぞの転校生」を、旧ブログの記事を大幅に修正・リライトする形でご紹介させていただきました。
次回は、同じく70年代に少年ドラマシリーズで放送された「七瀬ふたたび」を取り上げたいと思います〜!


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Re: はじめまして
空中アトリエさん、コメントありがとうございます!
14年前に少年ドラマシリーズを見直した時は、SF色の濃いものばかりを選んだのですが・・・
今は、その「つぶやき岩の秘密」と「ユタとふしぎな仲間たち」を観たいなあと思っていたところなんです^^!

私は子供の頃にはこの2作品を観てないんですよ。近いうちに一度観てみようと思い、あえてDVDのレビューは見ないようにしています。以前から少年ドラマシリーズの中でも珠玉の作品と言われてますよね。昭和の忘れ物を取りに帰るとしますかね〜+:。(´∀`)゚.+:
[ 2021/02/08 15:51 ] [ 編集 ]
はじめまして
ご存じかも知れませんが、今は亡き脚本家・市川森一先生司会のNHKビデオギャラリーにおいて、海外向けにフイルム撮影されていた「つぶやき岩の秘密」、「霧の湖」、「ユタとふしぎな仲間たち」の三作品のみ見つかったと発表されていました。
DVDで発売されましたね。


[ 2021/02/07 20:06 ] [ 編集 ]
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プロフィール

マナサビイ

Author:マナサビイ
昭和40年代生まれ。大阪在住。
前身のブログを始めた2007年より一貫して昭和のカルチャーやプロダクト、個人的な想い出などのテーマで書き続けています。
ブログの内容からか男性と間違われる事が多々ありますが、女性です。
小々石 曲允子の名で、昭和文化愛好家、神秘の杜ナビゲーターとして取材執筆も行っています。

旅先でのフィルム写真の撮影、神社仏閣や古代史などのトピック、野球観戦、2時間サスペンスの再放送視聴なども好き。

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